1日目(8月1日)
大阪から高速バスで5時間45分で茅野駅に到着。定期バスがあるが時間待ちがあるので、タクシーを使うことにした。美濃戸口まで20分であった。 ここが八ヶ岳の登山口の一つで、美濃戸高原ロッジと八ヶ岳山荘があり、150台収容の駐車場がある。ここから美濃戸山荘まで唐松林を歩いて、 ちょうど1時間要した。美濃戸山荘周辺にも駐車場があるが、タクシーは乗り入れできない。
午後3時55分に美濃戸山荘に到着した。背後に阿弥陀岳、赤岳をひかえ、静かな森の中の建物であった。
2日目(8月2日)
朝食は6:00からで、食後すぐに出発した。昨夜は客も少なかったので、大広間(50帖程)で我々6名と、他のグループ7名が好きな位置に布団を敷き熟睡した。
美濃戸山荘を出発して、我々は南沢コースをとって行者小屋を目指した。北沢コースをとると赤岳鉱泉にでる。行者小屋と赤岳鉱泉は八ヶ岳登山のキーポイントである。 美濃戸山荘から2時間20分かかった。横岳、赤岳、阿弥陀岳が間近に迫る、雄大なパノラマはすばらしい。ここで水を補給した。冷たいおいしい水であった。 行者小屋から1時間で阿弥陀岳の稜線にでた。ここで荷物を置いて、弁当と水を持って阿弥陀岳を目指した。リュックを持たないので、 登山は軽快であった。そこから35分で阿弥陀岳頂上に到着した。美濃戸山荘で作ってもらった弁当を食べた。 頂上で30分ほど周りの景色を楽しんだ。山頂からの眺めは素晴らしく、赤岳、横岳、硫黄岳などの南八ヶ岳の山々や、北八ヶ岳の山並みも眺望できたが 残念ながら南アルプス、富士山までは見えなかった。
阿弥陀岳稜線で見た花々。チシマギキョウ タカネツメクサ イブキジャコウソウ
阿弥陀岳から稜線を歩いて中岳を越えて、赤岳をめざす。今登ってきた阿弥陀岳を背景に一枚。
行者小屋から直接赤岳を目指す文三郎道との合流点を過ぎて、 最後の岩場を登れば赤岳頂上に着く。この岩場はかなりきつい。
阿弥陀岳から2時間25分要して赤岳頂上に到着。 赤岳から下り30分で展望荘に到着した。午後2時35分。本日はここで宿泊である。展望荘は収容人数300人であるが、平日でもあり、 宿泊客は50人程度であった。我々は4人用の個室を2つ取り、3人ずつに分かれた。ここは、夕食も朝食もバイキング形式である。 おかずは10種類程度用意されていた。またコーヒーは無料でいつでも飲み放題であった。前日の美濃戸山荘もそうであったが、 小屋では風呂が用意されていた。五右衛門風呂で釜の底には小石が敷き詰められていた。石けんは使用できないが汗を流せるだけでも大いに助かる。 また、トイレも水洗である。
3日目(8月3日)
朝の4時30分に起床して、山小屋の前でご来光を向かえた。天候もよく、雲海のはるか遠くの山際から上る太陽は美しいものであった。
雲海の中から富士山の頂上が飛び出していた。 朝食のバイキングをおいしく食べ、数杯のアメリカンコーヒーを飲んだ後、天望荘を6時45分に出発し横岳に向かった。 しばらく歩いて 振り返ると赤岳の雄姿と展望荘が見えた。 横岳はその名のとおり横に長いのか、近くに見えたのになかなか頂上に到着しなかった。岩場あり、ガス発生ありであったが、 珍しくブロッケン現象に出くわした。ブロッケン現象とは高山の山頂などで、太陽を背にして霧に向かった人間の影が、霧に大きく映って見え、 その影の頭のまわりに光の輪が現れる現象である。 展望荘を出発して1時間25分。やっと横岳山頂に到着した。横岳は7つの小さなピークからなっているようで頂上に 到着するまでに何度かここが頂上かと間違う地点があった。ややうんざりしたものである。
横岳から硫黄山荘まで55分。ここで、休憩をした。トイレを借りたがここも水洗トイレできれいであった。 そこから25分で硫黄岳頂上に到着した。硫黄岳は岩だらけの山で、ちょうど手ごろな石の大きさであるのか、ケルンがたくさん作られていた。 硫黄岳の爆裂火口は雄大である。湾曲した馬蹄形の断崖は直径が約1キロもあり、山頂と火口底の標高差は550メートル余ある。 断崖は凝灰角礫岩と溶結凝灰岩の絶壁で、山頂部の縁に立つと足元がすくんでしまう。 硫黄岳からの眺望もすばらしく、北八ヶ岳の樹林と南八ヶ岳の荒々しい山肌が見渡せた。 硫黄岳頂上で15分ほど八ヶ岳のパノラマを楽しんで、夏沢峠を目指した。夏沢ヒュッテに50分で到着した。 少し早いがここで昼食をとった。八ヶ岳は山小屋の数が多く、昼食は弁当より小屋での昼食のほうが良いようである。レトルトであるが弁当よりもおいしかった。
夏沢ヒュッテから50分程度で根石岳頂上に到着した。八ヶ岳は夏沢峠を境にして、北八ヶ岳と南八ヶ岳に分かれ、山の様子はずいぶん違っている。南八ヶ岳は男性的な荒々しい岩稜の山々であるのに対し、北八ヶ岳は森林と湖の女性的な山々である。ここからはその両方の山が眺望できる。
根石岳から15分下ったところに本沢温泉との分岐点がある。ここに荷物を置いて、天狗岳に登った。
分岐点から20分で東天狗岳の頂上に到着した。
東天狗岳から20分ほどで西天狗岳の頂上に到着した。
西天狗岳から東天狗岳を通過して本沢温泉分岐点40分。そこから本沢温泉までの下りは1時間15分かかった。ダケカンバや、ハイマツの中の道は決して歩きやすい道とはいえなかった。本沢温泉の後ろには天狗岳が聳えている。標高2100m、通年営業の温泉宿として日本最高所にある山小屋だそうで、天狗岳、硫黄岳への登山基地である。温泉は硫黄岳を望む標高2150mの野天風呂「雲上の湯」と内湯の石楠花風呂と2種類の湯を楽しる。ただし石鹸は使えません。明治7年創業で平成7年新館を増築されている。ここでも客は少なく30人程度収容できる大部屋を我々6人が独占した。
4日目(8月4日)
本沢温泉を6時45分に出発してしらびそ小屋を目指した。しらびその林を気持ちよく歩き8時10分にしらびそ小屋に到着した。しらびそ小屋はみどり湖畔にたたずむこじんまりとした小屋であった。コーヒーを注文して飲んだが絶品であった。
野鳥とリスを餌付けしており登山客を楽しませた。
しらびそ小屋から1時間25分で稲子湯に到着した。しらびそ林の中にしゃくなげの花が美しく咲いていた。稲子湯では上がり湯もあり石鹸で登山の汗と汚れをきれいに洗い流して昼食をとった。 登山の無事を祝ってビールで乾杯である。 12時30分のバスに乗りJR松原湖駅に出て、日本で一番高いところを走る小海線に乗って、 小渕沢経由で茅野駅に出て、バスで大阪に帰った。
【宿泊先】 8/1 美濃戸山荘 連絡先0266-58-7220 8/2 赤岳展望荘 連絡先0266-58-7220 8/3 湯元本沢温泉 連絡先0266-72-3260