1日目(8月10日)
大阪からJR北陸線で糸魚川まで行き、大糸線に乗り換えて南小谷下車。駅から800m離れた国道沿いに小谷名産館があり、 そこで昼食のソバを食べた。駅前のタクシーを呼んでもらって、小谷温泉山田旅館まで行った。 本来ならタクシーで雨飾荘まで行けるのであるが、豪雨のための土砂崩れで雨飾荘までの道が不通となっており、 山田旅館で下車しそこから徒歩30分程で雨飾荘に到着した。山田温泉鉱泉所の水は冷たくてとてもおいしかった。 午後3時頃に(財)小谷村振興公社が運営する雨飾荘に到着した。林の中に混浴の露天風呂があり、森林浴をしながら、 汗を流した。通行止めのため客は少なく、我々を含めて12名のみであった。(収容人数54名)。ここは山小屋というよりも、観光客も多く、 特に秋の紅葉の頃は賑わうようである。従って宿の設備(温泉、トイレ、部屋)も、料理も十分満足できるものであった。館内にも露天風呂があり、 夕食後に入浴したが、浴槽は広く、久々に天の川が眺められた。満月に近かったが多くの星たちに巡り会った。
2日目(8月11日)
5時30分に雨飾高原キャンプ場まで車で送ってくれるというので、朝食と昼食を弁当にしてもらって、出発した。 歩くと1時間要するところなので大いに助かった。 ![]()
道路が不通でなかった場合は、高原キャンプ場まで車で来ることができる。オートキャンプ場だから駐車場も完備されており、 ここでキャンプをして、日帰りで雨飾山を登山できる。案内板の横が登山道の入り口になっている。 ![]()
登山道入り口から雨飾山頂上まで400m毎に道標がたっている。スタートが1/11であるので、頂上までの道のりが4400mであるらしい。 ![]()
登山してすぐブナ林になった。ブナ平を経て、荒菅沢をめざした。 登山口から1時間25分で荒菅沢に到着した。雨飾山は豪雪地帯にあるので多くの雪渓が残っていた。雪渓の上を渡ってくる風は冷たく、 爽やかであった。正面の高い山が目的の雨飾山である。 沢には雪解け水が流れていて、水筒にいっぱい詰めた。ここで朝食をとった。おにぎり2個とパックに入った山ゴボウの佃煮、 そしてお茶が入っていた。 ![]()
雨飾山はその名の通り雨が多いそうであるが、雲一つない絶好の天気であった。尖った岩稜の雨飾山が良く見えた。 ![]()
荒菅沢では、気持ちが良かったので十分に休憩を取り、笹平を目指した。道はけっこう厳しい登りが続き、荒菅沢から1時間10分で笹平に到着した。 名前の通り、笹に一面覆われていた。 ![]()
ここは日本海からの風が強くて大きな木は育たず笹に覆われている。笹平から雨飾山の頂上がよく見えた。ここまでくると頂上はすぐであるので、十分に休憩をとった。 ![]()
笹平より30分で頂上に立った。頂上を示す11/11の標識が設置されていた。 ![]()
雨飾山は双耳峰で、南峰に標高1963mの標識が立っている。 ![]()
本日の目標は達成したので、頂上でゆっくりと時間を過ごした。 ![]()
北峰は、石仏と祠がまつられている。 ![]()
山頂から笹で覆われた笹平がよく見えた。女神の横顔といわれている登山道の痕跡が確認できた。
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山頂からは遠くに白馬連峰が見えた。右から白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳。こんな天気のいいのは年に何日もないのではないかと思う。 ![]()
白馬連峰と反対方向には左、新潟焼山、右、火打山が見えた。 頂上は高山植物で覆われていた。 オトギリソウ ![]()
ハクサンシャジン タテヤマウツボグサ ![]()
シシウド トリカブト ![]()
シモツケソウ シラネアオイ ![]()
笹平から、雨飾温泉に向かう途中の日陰で昼食の弁当を食べた。山小屋の弁当の中ではいい方であった。 頂上から2時間30分で梶山新湯の雨飾山荘に到着したが、厳しい下りで翌朝太ももに筋肉痛を感じた。 ![]()
山荘入り口横に「千代の名水」が流れており、誰でも飲めるようにしてあるのは、主人のうれしい心使いでありがたかった。 長い下りで疲れ果て、荒菅沢で汲んだ水も飲み干してのどが乾いていたので、余計に何よりもおいしい水であった。 ![]()
雨飾山荘は自家発電で夜の9時には消灯してしまうので、庭先にある優雅な名前の付いた露天風呂「都忘れの湯」 に電灯をもって入りに行った。名前の由来を聞くのを忘れたが、日本秘湯を守る会の指定された宿である。月末にテレビで紹介されると山荘の主人が言っていた。 ![]()
懐中電灯の照明だけで温泉に入るのも幻想的な雰囲気があった。梶山新湯という名が付いているのは、江戸時代に発見された梶山元湯があり、洞窟温泉の秘湯として今も守られている。その後こちらの温泉が発見され新湯という名がつけられたそうである。 ![]()
館内の温泉もいい湯であった。温泉棟はきれいな三角屋根の建物であるが、 厳冬期は積雪のため屋根の上まで雪に覆われるそうである。この山荘も登山者だけでなく観光客も自動車で訪れるようであるが、 最寄りの民家まで自動車で20分かかる辺鄙な場所なので、訪れるのは粋な温泉好きの人達だと思う。料理は昨日の雨飾荘と同様に良かった。朝食の温泉粥も美味しかった。
3日目(8月12日)
8時30分にタクシーを呼んでもらって、糸魚川に戻った。 到着してすぐに夕立が降り出した。富山まで出てサンダーバードに乗り換えたが、集中豪雨のため定刻より1時間40分遅れて 出発した。金沢でも1時間待たされ、結局大阪に着いたのは2時間40分遅れの午後5時30分であった。
【宿泊先】 8/10 雨飾荘 連絡先0261-85-1607 8/11 雨飾山荘 連絡先090-9016-3212