甲武信ヶ岳
(2016年6月)
今回は、山梨・埼玉・長野三県の県境にある甲武信ヶ岳への登山である。毛木平から十文字峠、三宝山、甲武信ヶ岳へと登り、
千曲川源流を経由して毛木平に戻る周回コースです。

甲武信ヶ岳登山地図

6月4日(土)

  
毛木平駐車場
大阪駅21:30発のバスに乗り名神・中央自動車道で須王ICまで行き、そこから国道、県道で毛木平に翌朝5:00に到着した。
アケボノツツジ
毛木平駐車場は60台程駐車可能である。土曜日でもあるので早朝であるが、多くの車が止まっていた。駐車場 周辺にレンゲツツジ(蓮華躑躅)が咲いていた。
登山開始
朝食、登山の準備を整えて6時10分甲武信ヶ岳目指して出発した。標高1460m。
千曲川源流と十文字峠分岐
出発してすぐに千曲川源流と十文字峠との分岐に来た。今回は十文字峠から三宝山、甲武信ヶ岳を登り、千曲川源流遊歩道を下る周回ルートである。
木製橋
千曲川に木製の橋が架かっていた。
千曲川の流れ
橋の下は千曲川源流の清流である。
一里観音
出発して25分のところに石に彫られた観音像があった。一里観音という。
八丁坂
毛木平を出発して1時間50分で八丁坂の頭に着いた。
十文字峠
八丁坂の頭から30分で十文字峠に着いた。十文字峠は長野県川上村と埼玉県秩父市の境で標高1962mである。中央分水嶺で長野側は千曲川、埼玉側は荒川の流域である。
十文字小屋
十文字峠には十文字小屋があり、その周りはアズマシャクナゲが生い茂っている。ただ残念なことに満開は終わっていた。
アズマシャクナゲ1
十文字小屋から5分ほど行くとカモシカ展望台がある。山の斜面に広がるシャクナゲを見るための展望台である。ここのシャクナゲはまだ見頃であった。
アズマシャクナゲ2
アズマシャクナゲ(東石楠花)は咲き始めは赤く、次第にピンク色になる。
大山クサリ場
登山道は険しいクサリ場もある。大山手前のクサリ場。
大山から甲武信ヶ岳と八ヶ岳
大山から見た甲武信ヶ岳。甲州、武州、信州の県境にあるのでその名が付いたといわれている。後ろは八ヶ岳連峰。白く光るのは川上村のレタス畑のビニールシートである。
武信白岩山
十文字峠から約2時間で武信白岩山に到着した。標高2288m。
根っことクサリ場
根っこと岩のクサリ場。
尻岩
尻岩と呼ばれる岩があった。お尻の割れ目に見えるようだ。
尻岩上の樹林
尻岩の上には樹木が生い茂っていた。
三宝山にて
12時50分三宝山に到着した。毛木平を出発して6時間40分要した。標高2483m。
一等三角点
三宝山の一等三角点。三宝山は甲武信ヶ岳よりも標高が高い。もともと、三宝山、甲武信ヶ岳、木賊山の三山を三宝山と言ったそうだが、一つに甲武信ヶ岳の名前が付いたので、この山を三宝山とし、残る山の名を木賊山(とくさやま)としたそうだ。
三宝山より甲武信ヶ岳
三宝山から見た甲武信ヶ岳。
三宝山より武信白岩山
三宝山から見た武信白岩山。
甲武信ヶ岳にて
13時40分ついに甲武信ヶ岳に到着した。毛木平から7時間30分要した。標高2475m。
甲武信ヶ岳から三宝山
甲武信ヶ岳から見た三宝山。
甲武信ヶ岳から富士山
甲武信ヶ岳から見た富士山。霞んでいるが何とか見えている。
甲武信ヶ岳から金峰山
甲武信ヶ岳から見た中央奥の金峰山。五丈岩が見える。
甲武信小屋
甲武信ヶ岳から25分で甲武信小屋に到着した。収容人数150名。時間も早いので本来の三宝山のもう一つの山の木賊山(とくさやま)に登ることにした。
コイワカガミ
木賊山登山の途中、コイワカガミ(小岩鏡)が咲いていた。
木賊山
前方に木賊山が見えた。
木賊山にて
甲武信小屋から25分で木賊山頂上に到着した。標高2469m。
笛吹川源流水場
15分程で木賊山から甲武信小屋に帰ってきて、笛吹川源流の水場に水汲みに行った。小屋から300mほど下ったところにある。小屋の飲み水はここからポンプでくみあげているので1000cc以下50円の有料である。水は非常に冷たくおいしかった。小屋で購入できる水と同じものであった。

6月5日(日)

甲武信小屋2
翌日は5時に起床して6時には小屋を出発した。夜半からの雨であった。
千曲川源流目指して
計画では甲武信ヶ岳頂上を経由して千曲川源流域に行く予定であったが、生憎の雨で、頂上に登っても景色も望めないので、迂回して原生林の道を歩いた。雨に濡れたコケ類は生き生きしていた。
千曲川・信濃川源流地標
小屋から45分で千曲川・信濃川水源地標まで降りてきた。標高2230m。
千曲川最初の一滴
ここが千曲川の最初の一滴である。根っこの脇から水が流れ出していた。コップが設置されていた。
市熊川源流の流れ1
源流から数十メートル下ると何処からともかく水が湧き出て小さな小川ができていた。
源流域のコケ
源流域はコケの多い樹林帯である。苔に蓄えられた水が集まり沢を流れる。
千曲川遊歩道の橋
千曲川源流遊歩道を下って毛木平を目指した。毛木平から源流を見るために登る人も多い。ただ遊歩道とはいうが、実際の道は登山道そのものである。
木岩を覆うコケ
朽ちた木や岩にびっしりとコケが張り付いている。
ナメ滝
千曲川源流地から1時間15分下ったところにナメ滝があった。標高1783m。水が岩をなめるように流れている。水量も多く十分に川になっている。
キバナノコマノツメ
遊歩道には花が咲いていた。キバナノコマノツメ(黄花の駒の爪)といい、スミレの一種である。
シロバナヘビイチゴ
シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺)の群生。
大山祇神社
甲武信小屋から3時間40分で大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)についた。大山祇神社は愛媛県大三島に総本山のある神社で、全国に支社がある。
千曲川源流と十文字峠の分岐2
甲武信小屋から約4時間で千曲源流と十文字峠との分岐に到着した。出発点に戻ってきた。
三宝山大権現標柱
三峯山大権現の標識が立っていた。元治元年(1864年)の文字が見える。
道祖神?
道路わきに置かれた石に描かれた観音様?これは道祖神かな?
ベニバナイチヤクソウ
毛木平に10時00分に到着した。道路に沿った周辺はベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)の群生地である。
ベニバナイチヤクソウ大群生
林の中までベニバナイチヤクソウが群生している。
ツマトリソウ
ベニバナイチヤクソウの中にひっそりとツマトリソウ(褄取草)が咲いていた。
レタス畑
川上村はレタスで有名で畑は白色のビニールシートに覆われていた。 バスでヘルシーパークかわかみに行き、温泉で登山の汗を流して、中央・名神自動車道で大阪に向かった。 大阪には20時丁度に到着した。 今回の山旅はちょうど梅雨入りした日に重なったが、千曲川源流遊歩道を下るとき少し雨に遭遇した程度で 幸運であった。
【連絡先】
甲武信小屋            連絡先090-3337-8947
ヘルシーパークかわかみ     連絡先0267-97-2631