鳳凰三山

(2016年10月1日〜3日)


今年は多くの台風が発生し日本に上陸したが、幸いにも登山中に台風に直撃されることはなかった。今回も台風が過ぎた後に鳳凰三山に登ることになった。 青木鉱泉からドンドコ沢を滝を見ながら登り、地蔵、観音、 薬師岳の順に縦走し、薬師岳小屋に泊まり、中道を下る予定だったが、青木鉱泉、薬師岳小屋が改装中で使用できない。 そこで中道を登って、薬師、観音、地蔵岳の順に縦走し、鳳凰小屋に宿泊。翌日は、なだらかな御座石コースを下り、御座石鉱泉に下ることになった。地蔵岳のオベリスクを楽しみに登る。



鳳凰山登山地図

2016年10月01日(土)

若神楼
大阪を9時00分に出発して、名神・中央自動車道を使って須玉ICで高速道路を下りる。須玉IC近くの須玉温泉 ホテル若神楼に着いたのは15時30分であった。 予定では青木鉱泉宿泊であったが、改装中ということで変更になった。南八ヶ岳登山にはよく使用されるそうである。インターから近い高台にあり景色は良い。 部屋から富士山も見えることがあるらしい。大浴場は客室から遠く、急な階段があり、お年寄りや体の不自由な方は大変だと思う。

10月02日(日)

中道登山口
翌日は、登山道入り口まで遠いので、5時00分にホテルを出発した。バスで可能なところまで送ってもらった。おかげで、登山道入口までわずか25分歩いただけで到着した。6時40分登山開始。ここの標高が1265m、薬師岳の標高は2780mだから標高差1515mである。
カラマツ林
登山道最初はカラマツ林であった。植林されたような美しい林である。
サルオガセ
松の枝にとろろ昆布のようなものが垂れ下がっていた。サルオガセという地衣類である。ガイドさんによると、食べられるそうである。噛むといつまでも口の中に残るらしい。
倒木とコケ
南アルプスの山はコケが多い。倒木にびっしりとコケが付いている。
スギゴケ
スギゴケが密集して、まるで杉林を上から見ているようである。
ゴゼンタチバナ
ゴゼンタチバナ(御前橘)。
ダケカンバの林
登山口から5時間ほど登ると、ダケカンバの林に変わった。
ハイマツ
しばらく行くとすぐにハイマツが表れて頂上に近づいた。
頂上の奇岩
頂上の花崗岩の奇岩。
薬師岳頂上
登山口から5時間10分で薬師岳頂上に到着した。鉄パイプで組み建てられた櫓は何だろうか。鳳凰三山の他の場所でも見かけた。頂上は花崗岩の砂で覆われていて、白く輝いていた。
薬師岳頂上にて
薬師岳頂上での記念写真。標高2780m。
観音岳遠望
薬師岳から見た観音岳。白い花崗岩の砂が雪の様である。
奇岩とハイマツ
薬師岳頂上で見かけた、花崗岩の上に生えているハイマツ。
頂上の花崗岩
薬師岳頂上の花崗岩。燕岳の花崗岩に似ている。
斜面の紅葉
観音岳斜面の紅葉。
薬師岳頂上遠望
観音岳への登山道から振り返った薬師岳頂上。
観音岳遠望
観音岳まであとわずか。
クロマメノキ
登山道で見かけたクロマメノキの実
観音岳頂上にて
薬師岳頂上から30分で観音岳頂上に到着した。標高2846mで鳳凰三山の中では最高峰である。
観音岳からオベリスク
観音岳から見た地蔵岳(オベリスク)。
地藏岳への登山道
観音岳から地蔵岳までの稜線の登山道。
ハイマツの老木
花崗岩の砂場に根を張って生き延びるハイマツ。盆栽でもこんなに見事なものはないでしょう。
地蔵岳遠望
だいぶ地蔵岳に近づきました。
タカネビランジ
木の根っこにタカネビランジが咲いていました。南アルプス高山の花崗岩帯で夏に咲く花です。今まで咲いてくれていて感謝。
ミネウスユキソウ
ミネウスユキソウも咲いていました。
観音岳を振り返る
観音岳から地蔵岳までは結構遠い。登山道から振り返り見た観音岳。登山道両脇の斜面の紅葉が美しい。
地蔵岳を背景に
登山道の途中、地蔵岳オベリスクを背景に撮影。
オベリスク
観音岳を出発して1時間25分で地蔵岳賽の河原に到着した。オベリスクは鳳凰が羽を広げたような姿であった。ガイドの話ではオベリスクを登る人もいるそうであるが、けが人が絶えないそうである。ちなみに初めて登った人は、ウォルターウェストンだそうだ。信仰の山でもあるし我々は登らない。標高2764m。
賽の河原の地蔵
賽の河原の地蔵群。子供に恵まれない夫婦が、子授かりの願掛けをして、地蔵を持ち帰えり、願いが叶うともう一体を加えて持ち帰った地蔵を返す習わしであるそうだ。
地蔵岳斜面の紅葉
観音岳すそ野の紅葉。
地蔵岳にて
地蔵岳オベリスクを背景に記念撮影。
観音岳斜面の紅葉
地蔵岳から鳳凰小屋に下山途中の紅葉。
鳳凰小屋水場
地蔵岳から35分で鳳凰小屋に到着した。標高2382m。鳳凰小屋の消灯は7時00分と早い。トイレは小屋から30mほど離れているので、 消灯前にと出たが、途中で消灯になってしまった。そのとき、漆黒の夜空を見上げると空一面の星であった。思わぬ幸運に巡り合った気分であった。朝になったら再び曇りであった。鳳凰小屋は水が豊富であった。

10月03日(月)

鳳凰小屋
翌日6時50分に出発した。鳳凰小屋では消灯は7時00分で早い。朝は朝食が6時00分からなので、5時00分に起きて、外に出るともう明るかった。朝の照明が付くのは食事時だけであった。
富士山シルエット
予定ではドンドコ沢を下る予定であったが、今日中に大阪に帰るので、ドンドコ沢にある滝は登山道から離れているので滝を見に行く時間もないし、登山道も悪路であるので変更して、なだらかな道が多い御座石コースを下山した。御座石コースは景色が良いとの話である。早速登山道途中で富士山が見えた。
八ヶ岳シルエット
八ヶ岳連峰がシルエットのように見えた。最高峰の赤岳がよくわかる。
甲斐駒ケ岳遠望
甲斐駒ケ岳もよく見えた。
甲斐駒ケ岳とガス
甲斐駒ケ岳と発生するガスに覆われる山々。
燕頭山頂上
出発して1時間15分で燕頭山に到着した。標高2105m。
ミヤマコゴメグサ
登山道でミヤマコゴメグサ(深山小米草)。
トリカブト
トリカブト(鳥兜)。
オヤマリンドウ
オヤマリンドウ(御山竜胆)。
サラシナショウマ
サラシナショウマ(更科升麻)。
登山道標識
鳳凰小屋を出発して3時間40分で御座石鉱泉に到着した。標高1080m。標高差1302m。
御在石鉱泉
御座石鉱泉の建物。大きな建物である。鳳凰小屋のご主人の奥さんが経営されているそうだ。
御座石鉱泉バス停
御在石鉱泉まではJR韮崎からバスが通っている。山梨中央交通が登山シーズン期間だけ運行している。ここでバスに乗って昨日宿泊したホテル若神楼に向かった。ホテルで入浴し、昼食をした後、バスで帰阪した。大阪には7時30分に到着した。台風の合間をぬっての登山で、鳳凰三山の縦走の稜線歩きでは良い天気に恵まれ満足のいく山旅であった。
【宿泊先】
 ホテル 若神楼    連絡先 0551-42-3378
 鳳凰小屋           0551-27-2018