苗場山縦走

(2017年7月)

2017年7月8日(土)大阪梅田を7時30分に出発。名神・中央・長野自動車道を乗り継いで、上信越自動車道豊田飯山ICから国道117号線で野沢温泉に到着したのは15時30分であった。 今回は花の百名山でもある苗場山を長野側の小赤沢コースで登り、下りは新潟側の祓川コースで湯沢に下る縦走である。


苗場山登山地図

7月8日(土)

お宿 池分
大阪を7時30分に出発して、名神・中央・長野・北関越自動車道を使って、豊田飯山ICから国道117号線で 野沢温泉のお宿 池分に到着したのは、15時30分であった。8時間のバス乗車は疲れます。
野沢温泉街並み
野沢温泉の繁忙期は冬のスキーシーズンで、夏は観光客も少ない。それでもいろいろと工夫をして客を集める努力をしている。5月から10月まで毎週日曜日の朝6時から朝市を大湯通りで開催していて、地元の野菜や特産品を購入できる。
外湯の大湯
八世紀前半、僧行基が発見したという野沢温泉には三十数か所に源泉があり、外湯は江戸時代から続く湯仲間という制度で今も 維持管理されている。(地元観光案内より)外湯は現在十三か所あり、中でもこの「大湯」は野沢造りと称して野沢温泉の名建築である。
浴室
浴室は男湯と女湯に分かれていて、脱衣場が見える距離で浴室があるので、貴重品の管理も安全である。 無料の貴重品ロッカーも設置されている。温泉の温度は熱いので水で冷やして入るのであるが、あまり水を入れると、他の客に嫌がられる。 ここの外湯は、熱い湯とぬるい湯の二つの浴槽があったが、一つだけの浴槽の外湯も多い。浴槽は9cmの杉板でできているそうだ。
熊野手洗湯
外湯の一つ「熊の手洗湯」の正面。入浴料は基本無料であるが、外湯の維持管理のために賽銭箱が設けられている。 私は2か所の外湯しか回れなかったが、9か所回ったという猛者もいた。

7月10日(日)〜11日(月)

小赤沢3合目駐車場
野沢温泉を6時30分にお宿 池分のマイクロバスで送ってもらい、8時00分小赤沢登山口に到着した。ここは日本秘境100選の一つ秋山郷の栄村である。 道中の道は狭くて、大阪からの中型バスでは乗り入れできない。しかし、小赤沢三合目駐車場は広くて、収容台数90台である。トイレも設置されている。
鳥兜山
駐車場からは鳥甲山が見えた。日本二百名山で標高2038m。
小赤沢登山口
駐車場を出ると小赤沢三合目登山口である。標高1300m。
登山開始
8時15分登山開始。登山道はブナの樹林帯で始まった。 苗場山との標高差は845m、
四合目標柱
登山口を出発して35分で四合目に到着した。標高1470m。標柱は合目ごとに設置されていて、その地の標高と次の合目の距離と所用時間が書いてあり分かりやすい。最近取り換えられたようで文字も鮮明である。
クサリ場
七合目手前のクサリ場。登山者が多いようで登山道はよく整備されている。
七合目標識
登山口を出発して2時間10分で七合目に到着した。標高1810m。さらに急登が始まり、クサリ場も多くなる。
苗場山頂上遠望
8合目を過ぎると眺望が開け苗場山頂上が見えた。
雪渓現る
8合目を過ぎて、しばらく行くと高層湿原が表れる。雪渓も残っている。正面に苗場山頂きが見える。
高層湿原
和山分岐の木道。なだらかな湿原が続く。
池塘と森林
池塘には森の樹木が映し出されている。
九合目標柱
11時20分九合目坪場に到着した。登山口を出発して3時間05分。標高2000m。
頂上目指して
9合目坪場。高層湿原が広がっていて、無数の池塘がある。
九合目高層湿原
9合目坪場の湿原を回り込むように進んで、樹林帯をしばらく進むと山頂方向に向かう。
頂上付近の雪渓
頂上手前の雪渓。その向こうには広大な湿原が続いている。
レリーフ
頂上近くに大平晨氏のレリーフ。苗場山の登山振興に尽力された人。
自然体験センター
頂上に建つ苗場山自然体験センター。定員92.名の苗場山頂唯一の宿泊施設。苗場山頂ヒュッテが1998年に全面改装され、 自然体験センターになった。浄化槽による水洗トイレや、太陽光発電システムを取り入れて、周囲の自然環境に配慮している。栄村営である。
苗場山頂上で
12時05分苗場山頂上に到着した。小赤沢登山口を出発して3時間50分要した。
頂上の残雪
頂上周辺は残雪が多くあった。
苗場山頂上の景色
頂上の景色。周囲10kmに及ぶ高層湿原である。
多くの池塘
高層湿原には、多くの池塘がある。
マウンテンテーブル
頂上で景色を堪能して祓川コースを新潟側に下山する。苗場山頂上はマウンテンテーブルのようになっている。
急な下山道
苗場山頂からは急な下りとなる。
雲尾坂標柱
頂上から15分で雲尾坂に着いた。急峻な下りである。
雲尾坂全景
振り返ると今下ってきた雲尾坂が見えた。
神楽が峰標柱
頂上から1時間30分で神楽が峰に到着した。標高2030m。
股スリ岩
祓川コースを下るのであるが、登りもある。股スリ岩を登ってゆく。
上之芝標柱
14時10分上之芝に到着した。その周りは樹木はなく笹に覆われ休憩所になっている。
下の芝標柱
上之芝から1時間で下の芝に到着した。ここも樹木はなく笹で覆われていて、休憩所になっている。標高1703m。
神楽スキー場
16時00分神楽スキー場に降りてきた。頂上から3時間45分。小赤沢登山口を出発して7時間45分要した。標高1380m。
和田小屋
神楽スキー場にある和田小屋は苗場山祓川登山ルートの五合目にあり、登山のベースキャンプである。冬はスキーでにぎわうが、 夏は登山の他、渓流釣りや星空観察、バードウオッチングまどいろいろな楽しみ方で訪れる人は多い。バスはここまで入れなくて、駐車場まで20分歩く必要がある。
湯沢グランドホテル
神楽スキー場駐車場に16時40分に到着した。そこから50分で湯沢ランドホテルに着いた。本日はここで宿泊し、翌日8時30分大阪に向け出発した。 大阪に到着したのは18時00分であった。
今回の山旅は雨具を使うことなく、天気に恵まれた。花の百名山だけあって、多くの花と出会えた満足のいく山旅であった。
苗場山登山で見た花々
ギンリョウソウ
ギンリョウソウ(銀竜草)
イワカガミ
イワカガミ(岩鏡)
ヤマトユキザサ
ヤマトユキザサ(大和雪笹)
ミツバオーレン
ミツバオーレン(三葉黄蓮)
ムラサキヤシオ
ムラサキヤシオ(紫八汐)
サンヨウカ
サンカヨウ(山荷葉)
マイズルソウ"
マイズルソウ(舞鶴草)
キヌガサソウ
キヌガサソウ(衣笠草)
シラネアオイ
シラネアオイ(白根葵)
エンレイソウ
エンレイソウ(延齢草)
ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ(猩々袴)
岩鏡の群生
イワカガミの群生で白色のイワカガミが咲いていた。
マムシグサ
マムシグサ(蝮草)。秋には真っ赤な実がトウモロコシのようになる。
チングルマ
チングルマ(稚児車)
イワイチョウ
イワイチョウ(岩銀杏)
ヒメシャクナゲ
ヒメシャクナゲ(姫石楠花)
ワタスゲ
ワタスゲ(綿菅)
タテヤマリンドウ
タテヤマリンドウ(立山竜胆)
チングルマ群生
チングルマの群生
ハクサンチドリ
ハクサンチドリ(白山千鳥)
ミヤマカラマツ
ミヤマカラマツソウ(深山落葉松草)
ベニサラサドウダン
ベニサラサドウダン(紅更紗灯台)
ツガザクラ
ツガザクラ(栂桜)
ミズバショウ
ミズバショウ(水芭蕉)
オノエラン
オノエラン(尾上蘭)
オオバキスミレ
オオバキスミレ(大葉黄菫)
モミジカラマツソウ
モミジカラマツソウ(紅葉落葉松草)
ミヤマオダマキ
ミヤマオダマキ(深山苧環)
ミネウスユキソウ
ミネウスユキソウ(峰薄雪草)
ベニバナイチヤクソウ
ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)
サラサドウダン
サラサドウダン(更紗灯台)
【連絡先】
お宿 池分        0269-85-2317
湯沢グランドホテル   025-784-2351