幌尻岳
(2019年8月)
今回は伊丹空港から新千歳空港まで行き、バスで沙流川温泉ひだか高原荘で一泊。2日目はシャトルバスで登山口のある第二ゲートまで送ってもらい、 北海道電力糠平川取水施設まで林道を7.5km歩く。そこで沢靴に履き替えて糠平川を渡渉して、4km先の幌尻山荘を目指す。幌尻山荘からは登山靴に履き替えて、 幌尻岳登山を開始する。幌尻山荘から幌尻岳までは距離4kmであるが急登が続くために登り4時間、下り3時間のコースとなる。幌尻岳を往復してその日は 幌尻山荘に宿泊。3日目は糠平川を下ってひだか高原荘まで降りてくる。糠平川の渡渉が増水で不可の場合を考えて、日程に余裕を設けてある。 4日目に新千歳空港から伊丹空港に戻る。3泊4日の山旅である。



地図
幌尻岳登山地図

 
 

8月30日(金) 1日目

いいで白川荘
伊丹空港を11時55分に出発して新千歳空港に到着したのが13時50分。迎えのバスに乗って空港を出発したのは14時20分。高速道を乗り継いで沙流川温泉ひだか高原荘に到着したのは16時30分であった。空港から2時間10分要した。日高国際スキー場に隣接した施設である。

8月31日(土) 2日目

第二ゲート注意書き
ひだか高原荘を3時20分に出発した。本来ならシャトルバスの出発点であるとよぬか山荘まで歩いてゆかねばならないのであるが、団体の強みで専用バスを用意していただいて、ホテルから直接第二ゲートまで送ってもらった。ちなみにシャトルバスの料金は往復4000円である。第二ゲートには4時50分に到着した。ひだか高原荘から1時間30分要した。一般車両は第一ゲートまで乗り入れ可能。駐車場がある。シャトルバスは第二ゲートまで乗り入れ可能。
緑の林道
第二ゲートからの登山道は緑に覆われた道である。関係車両は北海道電力の取水施設まで乗り入れることができ、実際に我々が帰るときには、丁度取水施設に軽トラックが到着した。荷台には多くのリュックサックを載せており、聞くと、運転手は幌尻山荘の管理人で、居合わせた登山者の荷物を載せてあげたそうである。土日の管理人は若い人で、普段はサラリーマンで月曜日早朝は管理人の入れ替えの日になっており、ちょうどそれに出くわしたようである。
ダイモンジソウ
ダイモンジソウが道の側にたくさん咲いていた。渡渉の時も、川の両側に多くあった。
二の沢
沢から滝となって流れる水が糠平川に注いでいた。
名前不明
林道の側に名は知らないがきれいな花が咲いていた。
トリカブト
トリカブトの花も多くあった。
取水施設
第二ゲートから歩いて2時間20分で北海道電力の取水施設に到着した。ここで沢用靴に履き替えていよいよ糠平川の渡渉開始である。
糠平川歩き
9人の登山者に山ガイド2人と添乗員1名の計3人でガイドしてくれるので、安心である。
渡渉
前夜は雨が少量降った程度なので川の流量は多くなく何とか渡れそうである。
不老の滝
途中の沢から滝となって水が川に注がれていた。不老の滝というようである。
糠平川水量
上流に行っても水量は多かった。
渡渉風景
糠平川の渡渉を何回も繰り返した。深い所では膝上20cmまで水が来るところもあった。
幌尻山荘見える
渡渉を18回ほど繰り返してようやく山小屋が見えた。
幌尻岳山荘到着
9時45分やっと幌尻山荘に到着した。山荘は糠平川の側に建っていた。渡渉を初めて丁度2時間経過していた。小屋は完全予約制で定員50人。食事の提供はない。
幌尻岳に出発
幌尻山荘で登山に必要なものだけを選んで10時25分幌尻岳目指して出発した。
戸蔦別岳遠望
最初から急騰で1時間ほど登ると日高連峰の山々が見えた。戸蔦別岳が独立峰のように一際高く見えた。標高1959m。
命の水表示板
山荘を出発して1時間30分で命の水に到着した。登山コースの唯一の水場であるが、水のある場所までは登山道をかなり下らなければならないので寄らずに進んだ。
北カール
幌尻岳と戸蔦別岳を結ぶ稜線に囲まれて北カールがある。折しも霧が発生して稜線は隠れている。
糠平川源流
カールの底に糠平川の源流が流れていた。雨が降ると、カールに集まった雨水がすべて糠平川に流れ込み川の流量が増えるのである。
幌尻岳遠望
北カールを囲む山々の中で最高峰の山が幌尻岳である。丁度真ん中の嶺が幌尻岳である。
ミヤマリンドウ
カールの稜線を登っていくと多くの高山植物にであった。ミヤマリンドウ。
ミヤマアズマギク
ミヤマアズマギクが残っていたs。
チシマキキョウ
チシマキキョウ。
幌尻湖
新冠側遠くに幌尻湖が見えた。
新冠分岐 
新冠コース分岐の掲示があった。頂上まであと僅かである。
幌尻岳頂上
14時10分やっと幌尻岳頂上に達した、山荘を出発して3時間45分要した。
御秘所を下る
幌尻岳頂上で記念写真を撮った。標高2052m。ガスがかかって眺望はなかった。
ミヤマオミナエシ
頂上で15分程滞在して下山した。稜線の登山道で白い木が転がっていたが、よく見るとハイマツの幹で先には葉が付いていた。環境の厳しさを想像させる光景であった。
ダイモンジソウ
幌尻山荘には17時20分に到着した。北海道は夜明けが早い分日が落ちるのが早く、うす暗くなっていた。登りに3時間45分、下りに3時間5分計6時間50分要した。第二ゲートから歩きだして糠平川の渡渉をして幌尻山荘に至り、 そこを出発して幌尻岳往復登山をして計12時間10分行動した。疲れた。

9月1日(月) 3日目

ヒメシャジン群生
翌朝は.幌尻山荘を7時00分に出発して、糠平川の渡渉をした。昨夜少量の雨が降ったが水量はそんなに増えていなかった。
マルバダケブキ
ヒヨドリソウ。
イワカガミ
糠平川の渡渉で唯一橋が付けてある場所。流れが相当激しい。
ハクサンコザクラ
糠平川の流れ。水は美しいが冷たい。
ベニバナイチゴ
こんな格好で渡渉しています。靴は沢用のシューズで裏にフェルトが張ってあります。ズボンの裾が絡まないようにスパッツをしています。ストックを使うほうが安定します。ズボンは膝上まで濡れますが、登山道を歩いているうちに渇いていました。
ショウジョウバカマ
9時15分に取水施設に到着しました。山荘から2時間15分要しました。此処で登山靴に履き替えます。
切合小屋から御来光
取水施設から第二ゲートまで歩いて2時間かかりました。途中に「日高山脈襟裳国定公園」の綺麗な掲示板がありました。
センジュガンビ群生
トリカブト。
マツムシソウ群生
キツリブネソウ。
地蔵岳を目指して
サラシナショウマ。
飯豊連峰遠望
エゾノトウチソウ群生。
杉の大木
第二ゲートからバスでとよぬか山荘に着きました。此処が本来のシャトルバスの終点地点です。小中学校の廃坑になった施設を利用しています。宿泊施設もあります。
ザンゲ坂を下る
ひだか高原荘には13時25分に到着しました。糠平川の渡渉がうまくいったので、時間に余裕ができました。温泉に入って体をリフレッシュしました。

9月2日(月) 4日目

沙流温泉ひだか高原荘を8時00分出発。2時間20分要して新千歳空港に着いた。空港での待ち時間が2時間以上あり、ゆっくりと買い物をし、食事をした。12時25分発の飛行機で伊丹空港には14時25分に到着した。百名山の中でも最も登山困難な幌尻岳登山を1回で済ませて良かった。
【連絡先】
 沙流川温泉ひだか高原荘     TEL01457-6-2258
 幌尻山荘(とよぬか山荘)    TEL01457-3-3568